DSSSLにおける概念
組版の概念
DSSSLによるフォーマットとは、DTPの世界で言う「組版処理」にあたる。フォーマット処理、すなわち組版処理とは文書を読み易い体裁にととのえることである。
文書の読みやすさは以下のようにまとめられる。
<テキストの読みやすさを決める条件>
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版面サイズ、段の幅、行長などが適切であること
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書体(フォントの種類)、字の大きさが適切であること
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スペース(余白、段間、行間、語間、字間)の大きさと位置が適切であること
<内容の構造のわかりやすさを決める条件>
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内容の区切り目が視覚的にわかること(章、節、段落)
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内容のまとまりが視覚的にわかりやすいこと
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別々のまとまり同士の関連が視覚的にわかりやすいこと
これらの条件を満たすために各要素のレイアウトを定めることを組版という。
具体的にどういう指定が見易いのかは、DSSSLと直接関係ないのでここでは触れない。
流し込みオブジェクトの概念
(1)流し込みオブジェクトクラスと特質
DSSSLには「流し込みオブジェクト(flow-object)」という概念が存在する。
流し込みオブジェクトクラスとは、オブジェクトが組版上で何にあたるか(例:ページの枠、段落、文字、図、表など)を示すものである。「特質」によってこれらオブジェクトに対する具体的なスタイル指定要素を表す。
例えば、段落流し込みオブジェクトクラスのオブジェクトは、フォーマット処理において段落として認識され、そのオブジェクトをページ上で段落として表現するために必要なスタイル指定が行われる。段落オブジェクの特質は、段落に対するスタイル指定の具体的な内容を表す。
例)段落に対するスタイル指定の内容と特質
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指定内容
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特質 |
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行分割法
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quadding |
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行揃え法
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lines: |
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行間のスペース量
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line-spacing |
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字間のスペース量
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justify-glyph-space-max-add等 |
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インデントのスペース量
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start-indent等 |
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孤立行の制限
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widow-count等 |
例えば通常の横書きの場合、何も指定しなければ行は左(start)に揃っているが、これを中央揃えにしたければ特質quaddingをcenterで指定すればいい。

(2)流し込みオブジェクト木
流し込みオブジェクトは、入力された文書と同じく木構造になっている。これを流し込みオブジェクト木と言う。木構造は、オブジェクトの親子関係を示している。1つのオブジェクトが複数の子オブジェクトを持ち、それぞれの子オブジェクトがさらに複数の子オブジェクトを持つという構造になっている。何を子にできるかは、クラスごとに決められている。
以下の図では1ページが複数の段落を含み、1つ1つの段落がそれぞれ複数の文字を含んでいる。
図「木構造の単純な例」
(3)領域
流し込みオブジェクトは決まった形を持たず、領域という入れ物に流し込まれることによって初めて形を持つ。文書要素のフォーマットとは、流し込みオブジェクトを領域の中におさめることである。
図「領域と流し込みオブジェクト」
領域とは、固定した幅と高さを持つ矩形である。
1つの流し込みオブジェクトをフォーマットした結果が複数の領域になることがある。これは、1つのオブジェクトが複数の領域に分割されて流し込まれたということである。
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