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2025年12月25日

論理と美しさを両立させる——PMDOC X 自動組版エンジンの思想

 

DSSSLprintの“柔軟さ”が生む表現力

「DSSSLprintの強みは、柔軟に変化へ対応できることです」と平野氏は語る。 文書構造の更新が頻繁で固定レイアウトのソフトでは対応しきれないケースにおいて、スクリプトで構造を制御するDSSSLprintなら、 ルールを書き換えるだけで組版全体を修正可能。

はじめに必要なのは用紙サイズ、マージンなどの外形的な決まりごと。DSSSLでは「リージョン」という領域を設定し、XMLの要素をその領域に割り振る。データはXMLの順番通りに読み込まれ、それをどの場所に、どのフォント、サイズ、行ピッチで表示するかといった詳細なプログラムをスクリプトで記述する。

複数のスタイルシート(DSSSL)を用意しておくことで、1つのコンテンツから目的に応じて異なるレイアウトや、必要部分を抜粋した文書を作成することも可能です。

 

XML/SGMLと組版結果の連動例

   

プロ向けの編集環境「NEXTPublisher」

DSSSLprintの組版スクリプトを実際に動かすための環境が、 同社の自動組版システム「NEXTPublisher」です。 スクリプトを修正して組版を行うとすぐに画面で結果を確認できるため、PDFやプリンターに出力して検証する手間を省けます。また、スクリプトのデバッグ(不具合の発見)時には特定箇所を一時的に着色するなど、 プログラマーならではの発想で視覚的に修正点を見つける工夫も施された。

編集画面には多くのタグが表示されるため、プログラムに慣れていない人には敷居が高く感じられるかもしれない。一般的なソフトはタグを隠した見た目中心の編集が多いが、構造化文書では逆にそれが制約になります。

「構造の間違い(タグの抜け、入れ子の誤り)がすぐ分かる」「構造に沿った編集ができる」といったメリットがあり、「必要な情報が全部見えている」仕様が非常に使いやすいのです。

   

「美しいプログラム」であること

長年の開発を支えてきた信念を尋ねると、「整然とした美しいものにしたい」と平野氏は語る。 ここでいう“美しい”とはアウトプットされた結果ではなく、コードそのもの。 「言うまでもなく、構造や配置、論理の並びなどが雑然としていると見づらく、後で作業を行う人も困ってしまうからです。そのため、姿かたちが整っていてシンプルなものにすることを意識しています。」

「質より時間」が優先された時代を経てきたからこそ、「将来の保守性や拡張性を考えて整える」という意識が培われたという。

「作業というよりは”作品”を作るつもりで仕事に取り組んでいる。この姿勢を後継にも引き継いでいきたい。」とメッセージをいただきました。